女の子が泣いています。


真っ暗闇の林の中、
見えるものはただ１つ...

壊れかけたボロボロの学校。


女の子は、恐ろしくなり
家に帰ろうと走り出しました。


すると、後ろから


トントン・・・―


足音が聞こえてきました。


トントン・・・―トントントン・・・―


しだいに、
その足音は近く、速くなってきました。


女の子は、必死に走ります。


けれど、
走っても走ってもまた同じ学校に戻ってきてしまいます。


くらーいくらーい迷路のような
進んでも進んでも同じ景色...



トントントントントントントントントントン・・・―



かまわず、
後ろからの足音は近づくばかり。


女の子は、
恐怖のため振り返ることも立ち止まることも出来ません。


みるみる体はボロボロになり...

それでも、
走りつづける女の子の顔は、


骸骨


に、なっていた・・・―



ぎゃーーーっっ!!!!!!!


と、叫んで
女の子は、目を覚ました。


『よかったぁ、夢だったのね。』






一ヶ月後...


家族と友達の家族みんなでキャンプに行きました。

ワイワイみんなで楽しんだ後、

女の子は１人、みんなとはぐれてしまいました。


泣きながら進んでいくと、
林の中には一軒の壊れかけた学校。


女の子は、不安になり走り出しました。


すると、後ろから

トントン・・・―

という足音が聞こえてきました。


『あれ?!こんなこと前にもあったっけ...?!』

と思いながら走っていると


女の子は、思い出しました。



これは、あの日みた夢と同じ光景だ...


ということに。



☆ささきあやか☆